実績紹介

saoriさま 木製コースター 八王子のアーティストとホテルのコラボ商品。館内カフェで

八王子を拠点に活動するペン画アーティスト・saoriさんと、その活動を一番近くで支えるお母さま。 八王子スカイホテル様とのタイアップにより、saoriさんの緻密なアートと多摩産材ヒノキを組み合わせた「オリジナル木製コースター」が誕生しました。

今回は、saoriさんとお母さまのお二人に、作品に込める想いや木製グッズとして形にした理由、八王子という街とのつながりについてじっくりとお話を伺いました。

saoriさんへのインタビュー

普段はどのような作品を制作されているのですか?

自分の気持ちと自分の見えている世界、自分の感情に表しきれないものを、絵で表現しています。
使うのはボールペンかマッキーペンの黒だけで、自分の世界にはもともと色があまりついていない感覚があって、まずはモノクロでやってみようと思ったのがきっかけでした。

作品が生まれる瞬間について教えてください。

作品の生まれるタイミングには本当に波があって、「今だ」というときにしか描けないんです。
自分でもそのペースに合わせるのが大変で「描きたいから描く」というより、「今じゃないと描けない」というだけなんですよ。
だから、「描け」と言われても描けないし、自分で「描きたいな」と思ってもその時にうまく描けるわけでもなくて、波があるんです。

描くときは降りてくるという感じで、一気に描き切っています。
途中で一度手を止めてしまうと続きが描けなくなって、それはもうボツになってしまうので……
描く時は同じ音楽をイヤホンでずっとリピートして、手を一回も止めずに描いています。
音楽を聴いているのに、集中しすぎて音楽の音すら聞こえなくなるくらい没頭していて、終わった瞬間に「お腹すいたー、疲れたー」って、やっとぐっすり眠れます(笑)

自分の中でストーリー性があるものと柄だけのものの2つに分かれていて、
ストーリー性のある絵のときは、自分の過去とか嫌な思い出とかも全部思い出して描くので、描いている間は感情が忙しくて「お腹すいた」とかそれどころじゃなくて、自分の心も疲れちゃうんですけど、描き終わった時に自分の中のモヤモタが晴れた感じになってそれでやっとすっきり眠れるっていうのもあるかもしれないです。

そういう自分の負の感情とかが詰まっているので、自分の絵を見るのはあまり好きじゃないんですけど、ファンの方が見てくれて「すごいね」って言ってくれたりすると「うふふ」ってなります(笑)。

描いている最中は、どのようなことを考えているのでしょうか?

何も考えていないです。「無」です。

頭の中が真っ白な状態で、記憶だけを自分からポンと取り出して、それをそのまま絵に落とし込んでいく感覚です。

今回、スカイホテル様とのコラボレーションで木製コースターを作られましたが、最初に完成品を見たときの率直な感想はいかがでしたか?

かわいい!
かわいいのといい匂い。あと触り心地。

平らな紙に描いているので、自分の絵の凹凸の隙間を触るなんてなかなか無いので、「すごい」と思いました(笑)。

実際にカフェで使わせていただいたときも、ケーキと飲み物頼んだ時にグラスをどかせてもらってコースターを触って「気持ちいいな」ってなりました。

saoriさんにとって、地元・八王子はどのような街ですか?

一番落ち着く街です。
都心や旅行でいろんな場所に行っても、やっぱり八王子が一番の居場所だなと感じます。
八王子の企業や会社のみなさんもすごく優しい方ばかりで、温かく接してくださるので、八王子という街が本当に好きです。

ご自身の作品が「木」になるということについては、どう感じられましたか?

自分の描いているペン画と木って、もともとはあまり接点がないと思っていました。
だからこそ、木材という違う素材と組み合わさるのが「異文化交流」みたいで面白いし、すごく嬉しかったです。
自分ひとりでは絶対に思いつかないような形に作品が広がっていくのは、嬉しかったです。

これから木製製品などとのコラボレーションを考えているアーティストの方へ、メッセージをお願いします。

私自身、自分から「こういうグッズを作りたい」と動くというよりは、企業さまなどから連絡をもらって「やれるかも!」と思ったことに飛び込んできた感覚なんです。
自分ひとりだったら絶対に挑戦しないようなジャンルでも、飛び込んでみるとすごく楽しいし、新しい発見があります。
もちろん無理はせず、自分のタイミングやペースを大事にしながら、疲れない範囲で挑戦してみるのが一番いいのかなと思います。
私はこれからも紙やキャンバスに絵を描き続けることに集中して、それがまたいろいろなものに繋がっていったら嬉しいです。

お母さまへのインタビュー

saoriさんの活動を、どのような形でサポートされていますか?

saoriが「描く人」、私が「それを届ける人」という形で、それぞれの役割を担っています。
saoriの作品をできるだけ多くの方に知っていただけるように、作品展の準備や、企業や店舗とのやり取り、作品撮影やInstagramの発信を行っています。

Instagramでの発信で、心がけていることはありますか?

saoriの作品そのものを一番大切にしています。
作品の世界観を壊さず、写真や文章も含めて「saoriらしさ」が伝わる発信を心がけています。
また、作品をただ並べるだけではなく、制作の背景や、作品に込めた思いなども少しずつ伝えることで、作品をより身近に感じていただけたらと思っています。

saori は自閉スペクトラム症という発達障害がありますが、障害があるからということではなく、ひとりのアーティストとして見ていただきたいという想いがあります。

昨年からスカイホテル内の802 SKY SHOPさんでグッズをお取り扱いいただくようになり、今年6月からは802 cafeさんで作品展示もさせていただいております。
一番の目的は、お世話になっているスカイホテルさんに何かの形で日頃の感謝を伝えたいという想いからの企画でした。

店長の長谷川さんのはからいで、カフェでお客様へも使用していただけることになり、
「アートを特別な場所だけのものにせず、日常の中へ」という日頃から私達が思い描いていたことを叶えていただける形になりました。

数ある選択肢の中から、コースターを、そして「木」という素材を選ばれた理由を教えてください。

saoriの作品を、ただ飾って見るだけではなく、日常の中で使っていただける形にできたらと思ったのがきっかけです。

地元のアーティストであるsaoriと、多摩地域で育った木材「多摩産材」を組み合わせることで、八王子や多摩の魅力を感じてもらえるものにしたいと思っているのも理由です。

また、今回「木」という素材を選んだのは、使い捨てではなく、長く大切に使っていただけるものにしたかったからです。saoriのモノクロの線画を木にレーザー加工することで、紙や印刷とは違う、素材そのものに作品が刻まれるような表現になるところにも魅力を感じました。

何度もご依頼いただいていますが、続けてご依頼いただく理由を率直に教えてください。

担当の山口さんがsaoriの世界観を理解した上で、こちらの意図を汲み取ってご提案、そして形にしてくれるからです。

「こういうものを作りたい」という段階の相談から、素材や加工まで一緒に考えていただけるので、安心してお願いできます。
私たちだけでは思いつかなかった形に広げてもらえることへの感動や、次はどんなものができるんだろうという楽しみがあります。

制作を進める中で、印象に残っているやり取りはありますか?

こちらの希望をただ形にするだけではなく、「どうしたらより良いものになるか」という視点でも提案してくださるところがありがたいです。
私自身、木製品やレーザー加工について詳しいわけではないので、専門的な部分を相談しながら進められるのはとても心強いです。
わからないことや、こんなことも出来るのかな?ということも、気軽に相談できるので、安心して制作をお願いできます。

完成したコースターをご覧になったときの、率直なご感想を教えてください。

「わぁ!素敵!良いかおり〜!」と思わず言ってしまいました!

saori の作品は細密な線画ですが、
そのままの細密さで木に表現されたことに驚きと感動でした。

作品を「飾るもの」から「使うもの」へ広げられたことも、saoriの活動にとって新しい一歩となりました。

八王子という街は、お母さまにとってどのような存在でしょうか?

八王子は、人と人とのつながりから、新しい出会いや可能性が生まれ、そこから世界が広がっていく街です。
saoriも八王子で活動する中で、作品を通してたくさんの方と出会い、そこから新しいご縁につながってきました。

そうした経験を重ねる中で、八王子市のブランドメッセージである「あなたのみちを、あるけるまち。八王子」という言葉は、私たちの歩んできた道にも重なるように感じています。

同じように木製グッズ制作やコラボを考えている方へ、一言メッセージをお願いします。

「こんなものが作れたら」という想いがあれば、まずは相談してみることをおすすめします。そこから新しい可能性が生まれると思います。

saori

主な活動拠点 八王子・東京都内
活動開始 2021年
制作物